“薄樺”の読み方と例文
読み方割合
うすかば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はや下晡(ななつさがり)だろう、日は函根(はこね)の山の端(は)に近寄ッて儀式とおり茜色(あかねいろ)の光線を吐き始めると末野はすこしずつ薄樺(うすかば)の隈(くま)を加えて、遠山も、毒でも飲んだかだんだんと紫になり
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
忽(たちま)ち心着(こゝろづ)くと、同(おな)じ處(ところ)ばかりではない。縁側(えんがは)から、町(まち)の幅(はゞ)一杯(いつぱい)に、青(あを)い紗(しや)に、眞紅(しんく)、赤(あか)、薄樺(うすかば)の絣(かすり)を透(す)かしたやうに、一面(いちめん)に飛(と)んで、飛(と)びつゝ、すら/\と伸(の)して行(ゆ)く。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
芝茸(しばたけ)と稱(とな)へて、笠(かさ)薄樺(うすかば)に、裏白(うらじろ)なる、小(ちひ)さな茸(きのこ)の、山(やま)近(ちか)く谷(たに)淺(あさ)きあたりにも群生(ぐんせい)して、子供(こども)にも就中(なかんづく)これが容易(たやす)き獲(え)ものなるべし。毒(どく)なし。味(あぢ)もまた佳(よ)し。宇都宮(うつのみや)にてこの茸(きのこ)掃(は)くほどあり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)