“薄暗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすぐら53.1%
うすくら21.9%
うすやみ17.7%
うすくらく2.1%
うすくらが1.0%
うすくらがり1.0%
うすくろ1.0%
うすぐろ1.0%
ぐら1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『あんな名僧(めいそう)知識(ちしき)と謳(うた)われた方(かた)がまだこんな薄暗(うすぐら)い境涯(ところ)に居(い)るのかしら……。』時々(ときどき)意外(いがい)に感(かん)ずるような場合(ばあい)もあるのでございます。
旧冬(きうとう)より降積(ふりつもり)たる雪家の棟(むね)よりも高く、春になりても家内薄暗(うすくら)きゆゑ、高窓(たかまど)を埋(うづめ)たる雪を掘(ほり)のけて明(あかり)をとること前にもいへるが如し。
挨拶(あいさつ)を交わして、そのままそこで立ち別れた。日はもうとっぷり暮れて、寒い寒い乾(かわ)いた夕風が薄暗(うすやみ)の中を音もなく吹いていた。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
然(しか)るに時としては一夜の間(あひだ)に三四尺の雪に降うづめられて家内薄暗(うすくらく)、心も朦々(まう/\)として雑煮(ざふに)を祝(いは)ふことあり。越後はさら也、北国の人はすべて雪の中に正月をするは毎年の事也。
「おい島ちゃん、そんなに拗(す)ねんでもいいじゃないか」作が部屋の前を通りかかったとき、薄暗(うすくらが)りのなかにお島の姿を見つけて、言寄って来た。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
薄暗(うすくらがり)を、矢のように、上衣(うわぎ)なしの短衣(チョッキ)ずぼん、ちょうど休憩をしていたと見える宿直の医師(ドクトル)がね、大方呼びに行ったものでしょう、看護婦が附添って、廊下を駆けつけて来たのに目礼をして
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
只今は八百松(やおまつ)という上等の料理屋が出来ましたが、其の時分あの辺は嬉しの森と云いまして、樹木の生茂(おいしげ)りて薄暗(うすくろ)うございまする。枕橋(まくらばし)へかゝると吾妻橋が一目に見えまする。
重太郎は燐寸(まっち)を有(も)っていた。有合(ありあ)う枯枝や落葉を積んで、手早く燐寸の火を摺付(すりつ)けると、溌々(ぱちぱち)云う音と共に、薄暗(うすぐろ)い煙が渦巻いて颺(あが)った。つづいて紅い火焔(ほのお)がひらひら動いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
老主人夫婦と一人の給仕女との三人の家族の住む方は土地の傾斜の儘(まゝ)に建てられて薄暗(ぐら)い窖(あなぐら)の様に成つて居るし、客の席に当てた一室(ひとま)は纔(わづか)十畳敷程の広さで
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)