“日(け)” の例文
この次に、「淡海路(あふみぢ)の鳥籠(とこ)の山なるいさや川日(け)の此頃(このごろ)は恋ひつつもあらむ」(巻四・四八七)という歌があり、上半は序詞だが、やはり古調で佳い歌である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
相見ずて日(け)長くなりぬ此(この)頃は如何(いか)に好去(さき)くやいぶかし吾妹(わぎも)
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
われもまた 日に日(け)に益(まさ)る
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
この歌の、「朝に」は時間をあらわすので、「朝(あさ)に日(け)に出で見る毎に」(巻八・一五〇七)、「朝な夕なに潜(かづ)くちふ」(巻十一・二七九八)等の「に」と同じい。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
相見ずて日(け)長くなりぬ此頃は如何に好去(さき)くやいぶかし吾妹(わぎも)
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
われもまた 日に日(け)に益(まさ)る
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
なお、赤人の歌には、この歌の次に、「あしひきの山桜花日(け)ならべて斯(か)く咲きたらばいと恋ひめやも」(巻八・一四二五)ほか二首があり、清淡でこまかい味(あじわ)いであるが、結句は、やはり弱い。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
われもまた 日に日(け)に益(まさ)る
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
さみだれの日(け)ならべ降れば市(いち)に住む我が腎(じん)ははや衰へにけり
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)