“斬(や)” の例文
斬(や)られたと見えて苦しそう、京橋堤(づつみ)をタタタタと逃げ転(まろ)んできた。と、その影を追い慕って、波を泳いでくるような銀蛇(ぎんだ)が見えた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうらしいな。斬(や)るかな。まず、千浪どのに怪我のないように。」
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
仙「何んとも何うも申そうようはございません、先ずまアお芽出度うごぜえやした、止めはお差しなすったか、私(わっち)も此奴(こいつ)じゃア何(ど)のくれえ苦労してえるか知れやせんから、少しばかり斬(や)らして下さい、重さんも此処へ来ねえ」
「……さっ、斬れ、おいっ。頼むから、きれいに、斬(や)ってくれ。年三十にならねえうちに、生きるに持てあましたこの首を」
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ともう、一人はどこか斬(や)られたらしい。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
相手が四人だ、ただの四人ならよいが、みんな達人だと聞いていたから、これは捨てておくと、お師匠様も、今夜は斬(や)られるかも知れない……。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ、ひどい血になって——。斬(や)られたのかえ。今、谷の方で鉄砲の音がしたから、もしやと思っていたら? ……」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼八も斬(や)られ、原士の中にも沢山な傷負(ておい)が出た。霧がはれた頃には、夜になって、姿を探すよすがもない。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「畜生。なんていけずうずうしいんだろう。勘太を斬(や)ったのも、小屋荒しをしやがったのも、あの浪人者だ、いやあいつらが、みんなしてやったにちげえねえ」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斬(や)るな——と思えたが、銀五郎の後ろ構えを、多少手強(てごわ)く思ったのか、そこでは抜かずにもう一、二間。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「旦那、とてもこいつア諦(あきら)めものだ。卍(まんじ)丸が出るまでに、お目付へ知られては一大事、いっそのこと今のうちにバッサリ斬(や)って、煩悩(ぼんのう)の根を断(た)っておしまいなすったほうがようがすぜ」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「オオ、こいつア助からねえ、肋(あばら)にかけて斬(や)られている」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「つまずくなよ、またここにも一人斬(や)られている」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ううむ……また痛みはじめてきた。お十夜のやつに斬(や)られた傷が……お吉、ほかの医者にみせてくれ、この傷が……この傷さえどうにかなれば、立てねえという筈はねえ。阿波へくらい、行けねえということはない」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……斬(や)られた! ……や、斬(や)られました……」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ウーム、なかなか立派に斬(や)られている」
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「誰だ……誰だ、今斬(や)られたのは?」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「えっ、斬(や)られたんですか」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「誰だ誰だ、斬(や)られたのは」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『よかろう。誰が斬(や)る』
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「老先生が、斬(や)られた」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あっ、斬(や)られるぞ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『俺にも斬(や)らせろ』
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「斬(や)ッたな!」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「斬(や)ったかよ」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「斬(や)られた!」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斬(や)られたっ。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)