“撮(つ)” の例文
勿論(もちろん)素跣足(すはだし)で、小脇(こわき)に隱(かく)したものを其(その)まゝ持(も)つて出(で)て來(き)たが、唯(と)見(み)れば、目笊(めざる)の中(なか)充滿(いつぱい)に葉(は)ながら撮(つ)んだ苺(いちご)であつた。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
みんなありがたそうな顔をしてそれを観(み)ていた。三沢も自分も狐に撮(つ)ままれた気味で坐っていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこで歩きながら掻(か)い撮(つ)まんで話すことにする。岡田は卒業の期を待たずに洋行することに極(き)まって、もう外務省から旅行券を受け取り、大学へ退学届を出してしまった。
雁 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
学生どもの鼻柱を撮(つ)まんで引き廻している。