“搓(も)” の例文
怪しい者たちは、その大異の体へそれぞれ両手をかけて搓(も)みだした。俯向けにしたり、横にしたり、そうしてせっせと搓んでいると、その体がずんずんと延びてきた。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
温い家庭の内に育つて、それほど生活の方の苦痛(くるしみ)も知らずに済(す)む人もあれば、又、貴方のやうに、若い時から艱難(かんなん)して、其風波(なみかぜ)に搓(も)まれて居るなかで、自然と性質を鍛(きた)へる人もある。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)