“排(あ)” の例文
この犬が或る日、二葉亭が出勤した留守中、お客が来て格子を排(あ)けた途端に飛出し、何処へか逃げてしまってそれ切り帰らなかった。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
凄じい地響をさせて突進して來た列車が停ると、信吾は手づから二等室の扉(ドア)を排(あ)けて身輕に降り立つた。乘降の客や驛員が、慌しく四邊(あたり)を驅ける。汽笛が澄んだ空氣を振はして、汽車は直ぐ發(た)つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「こうしちゃおられん。これから復(ま)た社へ行く、」と茶も飲まないで直ぐ飛出し、「大勝利だ、今度こそロスの息の根を留めた、下戸(げこ)もシャンパンを祝うべしだネ!」と周章(あたふ)た格子を排(あ)けて
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
凄じい地響をさせて突進して来た列車が停ると、信吾は手づから二等室の扉(ドア)を排(あ)けて、身軽に降り立つた。乗降の客や駅員が、慌しく四辺(あたり)を駆ける。滊笛が澄んだ空気を振はして、滊車は直ぐ発つた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)