“挙(こ)” の例文
旧字:擧
尻喰(けつくら)え観音である。こうなると人格も技養もない。日面仏。月面仏。達磨(だるま)さん。ちょとコチ向かしゃんせである。更に挙(こ)す。看よ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「四(し)イ百(しゃア)く余州を挙(こ)うぞる、十う万ン余騎の敵イ、なんぞおそれンわアれに、鎌倉(かまくーら)ア男児ありイ」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
挙(こ)す。梁(りよう)の武帝(ぶてい)、達磨大師(だるまだいし)に問ふ。如何(いかん)か是(これ)仏法(ぶつぽう)。磨(ま)云ふ。水中の河馬(かば)。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
師、晩ニ至リテ上堂シ、前ノ因縁ヲ挙(こ)ス。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
木仏、金仏を抱腹させ、石地蔵を絶倒させるに到っては正に湊屋仁三郎の日常茶飯事(おてのもの)であった。更に挙(こ)す。看よ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
古今東西の如何なる聖賢、英傑と雖(いえど)も、一個のミナト屋のオヤジに出会ったら最後、鼻毛を読まれるか、顎骨(あごぼね)を蹴放(けはな)されるかしない者は居ないであろう。試みに挙(こ)す。看よ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)