“憑(ヨ)” の例文
音声一途に憑(ヨ)る外ない不文の発想が、どう言ふ訣(わけ)で、当座に消滅しないで、永く保存せられ、文学意識を分化するに到つたのであらう。
或は神が其木に憑(ヨ)ることを好まれた木や、神の御贄(ミニヘ)に常住供へた植物を遠慮する心持ちが、反対に神が其植物に躓かれたからの憎みを、氏人としては永劫に表現する責任があるのだ
信太妻の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
古墓の祖先の霊で、憑(ヨ)るからのより神であらう。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)