“啗(く)” の例文
『私(わたし)、考(かんが)へる權利(けんり)があつてよ』と愛(あい)ちやんが劍突(けんつく)を啗(く)はせました、少(すこ)し煩悶懊惱(むしやくしや)し出(だ)してゐたものですから。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
掃守(かもり)傍(かたはら)に侍(はべ)りて、桃(もも)の実(み)の大なるを啗(く)ひつつ三一弈(えき)の手段(しゆだん)を見る。漁父が大魚(まな)を携(たづさ)へ来るを喜(よろこ)びて、三二高杯(たかつき)に盛(も)りたる桃をあたへ、又盃(さかづき)を給うて三三三献(こん)飲ましめ給ふ。
道士はそこで一つの梨をとって啗(く)ってしまって、その核を手に把(にぎ)り、肩にかけていた鋤(すき)をおろして、地べたを二三寸の深さに掘り、それを蒔(ま)いて土をきせ、市の人たちに向って
種梨 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)