“史乗”の読み方と例文
読み方割合
しじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平和は史乗(しじょう)の生るる以前より一たびも樹立したことがなかったのであろう。闘争は人間生活の常時で、平和は纔(わずか)にこれを為さんがための準備期もしくは休憩期間たるの観なきを得ない。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
故(ゆえ)にその効たるや、智を増すことは史乗(しじょう)に如(し)かず、人を誡(いまし)むるは格言に如かず、富を致すは工商に如かず、功名を得るは卒業の券に如かざるなり。ただ世に文章ありて人すなわち以(もっ)て具足するに幾(ちか)し。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
ドガ及ツールーヅ・ロートレックが当時自然主義の文学の感化を受けその画題を史乗(しじょう)の人物神仙に求めず、女工軽業師(かるわざし)洗濯女(せんたくおんな)等専ら下賤(げせん)なる巴里(パリー)市井(しせい)の生活に求めんと力(つと)めつつあるの時
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)