“傾(あ)” の例文
不意に呼びかけられて、右手に編笠を傾(あ)げるうちにも、左手は一刀の鯉口を、こう栂指(おやゆび)で押えていようといった嗜(たしな)みは、敵(かたき)持ちか、要心深さがさせる業(わざ)か、とに角(かく)容易ならぬ心掛の若者です。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)