“にら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ニラ
語句割合
睨88.4%
白眼5.1%
韮2.6%
睥1.3%
瞰0.8%
睥睨0.4%
白睨0.3%
蒜0.3%
菲0.2%
眺0.2%
疾視0.1%
睨視0.1%
瞋0.1%
瞠0.1%
覘0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朽ちかけた梯子(はしご)をあがろうとして、眼の前の小部屋の障子が開いていた。なかには蒲団が敷いてあり、人の眼がこちらを睨(にら)んでいた。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
と唾液(つば)を嚥(の)み込み嚥み込み相手の顔を白眼(にら)み付けたが、その瞬間に……ヤアーッ……と叫んで天井に飛び上りたくなった。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
なかに、シベリアにはチェレムーシャという韮(にら)に似た草があって、それをたべると壊血病の癒るということがあります。何なのでしょうね。
自分は、餌(え)をやらないから、とうとう死んでしまったと云いながら、下女の顔を睥(にら)めつけた。下女はそれでも黙っている。
文鳥 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「勝手が判らなくってまごまごしているのは可哀想と思うたから……。」と言いかけて氏は堅く口を緘(と)じて鋭い目で前方を瞰(にら)んでいた。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
五重巍然(ぎぜん)と聳えしさま、金剛力士が魔軍を睥睨(にら)んで十六丈の姿を現じ坤軸(こんぢく)動(ゆる)がす足ぶみして巌上(いはほ)に突立ちたるごとく、天晴立派に建つたる哉、あら快よき細工振りかな
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
白睨(にら)み付覺(おぼ)え無しとは白々(しら/″\)しき詐(いつは)りなり去月廿七日小篠堤權現堂の藪蔭(やぶかげ)に於て穀屋平兵衞を切殺(きりころ)し金百兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
亜砒酸と何(ど)うして解ったと言うのか、それはわけは無い、検出の設備の無い時は、疑わしい物を炭火に投(ほう)り込んだだけでも宜(い)い、亜砒酸が入って居ると蒜(にら)の匂いがする——
悪魔の顔 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
文廟(ぶんべう)のあるべからざるところなり城側(じやうそく)は皆菲(にら)の香にして
ト眼を細くして娘の方を顧視(みかえ)る。こういう眺(にら)め方も有るものと見える。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
油汗を鼻頭(はなさき)ににじませて、下唇(したくちびる)を喰締めながら、暫らくの間口惜(くちお)しそうに昇の馬鹿笑いをする顔を疾視(にら)んで黙然としていた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ト苦々しそうに冷笑(あざわら)ッたかと思うと、忽ちまた憤然として文三の貌を疾視(にら)んで
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「へつ、此(こ)の弱蟲(よわむし)! そんなら貴樣(きさま)らには、何(なに)ができる。此(こ)の命知(いのちし)らず奴(め)!」そして肩(かた)をそびやかして睨視(にら)めつけました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
と云いながら力に任せて右内の胸を蹶(け)て、横面(よこつら)をポーンと打(ぶ)ったから、其処へ倒れました。日頃柔和な右内だが、余りのことと思わず道中差へ手をかけて角右衞門を瞋(にら)む。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
政枝はまだ不承知らしい顔をしていたが、「きっとですか」と多可子を瞠(にら)んで念を押した。そして間もなくぐったりして父親や医師のするままになり、やがて素直に体を横にされた。
勝ずば (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その老人に見聞した事件を洗いざらい物語ってゆくうち、かの老人はニッケル貨幣に強い磁気のあることを発見して、これは怪しいと覘(にら)む。
深夜の市長 (新字新仮名) / 海野十三(著)