“くぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潜97.6%
潛0.7%
莎草0.5%
傴0.2%
屈0.2%
跼0.2%
黙0.2%
𤹪0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ここだ!」といって桂は先に立って、縄暖簾(なわのれん)を潜(くぐ)った。僕はびっくりして、しばしためらっていると中から「オイ君!」と呼んだ。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
現(うつ)しくもいたもかなしきこの淺夜月にふたつの星潛(くぐ)り入る
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
出津の野は莎草(くぐ)の芽紅(あか)し芹摘むとそこらここらを吾がかがみつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
鼠すなわち見えず、憎むべきの物を以てまた能く人のために患を防ぐは怪しむべしとあるを思い出で、もしさる事もやと衾(ふすま)を褰(かか)げ見れば糸(いと)大いなる蜈蚣(むかで)の傴(くぐ)まりいたりければすなわち取りて捨てつ。
高く抽き出でた花は蒐(あつま)ってまぼろしの雲と棚曳き魂魄を匂いの火気に溶かしている。林や竹藪の中に屈(くぐ)まる射干(しゃが)、春蘭のような花すら美しき遠つ世を夢みている。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
全身、蒼黒(あおぐろ)くなりその上、痩(やせ)さらばう骨の窪(くぼ)みの皮膚にはうす紫の隈(くま)まで、漂い出した中年過ぎの男は脹(は)れ嵩張(かさば)ったうしろ頸(くび)の瘤(こぶ)に背を跼(くぐ)められ侏儒(しゅじゅ)にして餓鬼のようである。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
雪深し黙(くぐ)みゐたれば紅(くれなゐ)の月いで方となりにけるかな
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「兎は励みの心を発(おこ)して、……耳は高く𤹪(くぐ)せにして、目は大きく前の足短く、尻の穴は大きく開いて、東西南北求め歩けども、更に求め得たるものなし……」
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)