“鋳(ふ)” の例文
旧字:鑄
半信半凝で相談の上、虎五郎の胴巻をほどいてみると、お三輪のいったとおり、垢(あか)もつかない鋳(ふ)き立ての小判が、古畳の上にザラザラと二百両余り。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
豪気な額(たか)だ——金座方でもなければ手にすることもなさそうな鋳(ふ)きたての小判で、ざっと五百両!
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それだけかと思っていると、彼はこんどは帯を解いて、腹巻だの、背中だの、体じゅうから、慶長判に鋳(ふ)き上げてある金を、何十枚となく振りこぼした。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、わざわざ、金座で鋳(ふ)き立てを両替してきた小判を百両、ざらっと、往来へ撒(ま)いて
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鋳(ふ)き立(た)ての小判を一枚、指に挟んで
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)