“設色”の読み方と例文
読み方割合
せっしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古今の浮世絵にして男女相愛の様(さま)を描きしもの枚挙(まいきょ)に遑(いとま)あらず。然れども春信の板画の如く美妙に看者(かんしゃ)の空想を動(うごか)すものは稀(まれ)なり。春信の板画は布局(ふきょく)設色(せっしょく)相共(あいとも)に単純を極む。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
画は青緑(せいりょく)の設色(せっしょく)です。渓(たに)の水が委蛇(いい)と流れたところに、村落や小橋(しょうきょう)が散在している、——その上に起した主峯の腹には、ゆうゆうとした秋の雲が、蛤粉(ごふん)の濃淡を重ねています。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この雲煙邱壑(うんえんきゅうがく)は、紛(まぎ)れもない黄一峯(こういっぽう)です、癡翁(ちおう)を除いては何人(なんぴと)も、これほど皴点(しゅんてん)を加えながら、しかも墨を活(い)かすことは——これほど設色(せっしょく)を重くしながら、しかも筆が隠れないことは
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)