“竊(そ)” の例文
新字:窃
いや、まだそればかりでなく、馬喰町の女隱居の殺された晩にも、あいつは夜が更けてから歸つて來て、木戸を叩いて竊(そ)つと入れて貰つたといふことだ。
権三と助十 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
が、その中(うち)にもうとても溜(たま)らなくなって来た。彼は竊(そ)ッと姪の黄色な枕の下へ手を入れて彼女の頭を浮き上らせると、姪はぴたりと泣きやんだ。彼は姪を抱き上げてやる気はなかった。
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)