“産蓐”の読み方と例文
読み方割合
さんじょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多年古書を校勘して寝食を忘れていた抽斎も、ここに至って寖(やや)風潮の化誘(かゆう)する所となった。それには当時産蓐(さんじょく)にいた女丈夫(じょじょうふ)五百(いお)の啓沃(けいよく)も与(あずか)って力があったであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
間もなく蛙神夫婦が朱の袍(うわぎ)を着てその家に姿を見せた。翌日になって十娘は産蓐(さんじょく)について、一度に二人の男の子を生んだ。それから神との往来がひっきりなしに行われた。
青蛙神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
蛇咬を療ずる呪を心得た術士は蛇と同色の物を食わず産蓐(さんじょく)と経行中の女人に触れると呪が利かなくなる。しかる時は身を浄(きよ)め洗浴し、乳香の烟を吸いつつ呪を誦(ず)して呪の力を復すと見ゆ。