“澄透”の読み方と例文
読み方割合
すみとお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
電車の塵(ちり)も冬空です……澄透(すみとお)った空に晃々(きらきら)と太陽(ひ)が照って、五月頃の潮(うしお)が押寄せるかと思う人通りの激しい中を、薄い霧一筋、岸から離れて、さながら、東海道で富士を視(なが)めるように、あの
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
低いけれども澄透(すみとお)った声でほそぼそと聞こえてくるその歌に耳を傾ければ
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
燻(くすぶ)った、その癖、師走空に澄透(すみとお)って、蒼白(あおじろ)い陰気な灯(あかり)の前を、ちらりちらりと冷たい魂が徜徉(さまよ)う姿で、耄碌頭布(もうろくずきん)の皺(しわ)から、押立(おった)てた古服の襟許(えりもと)から、汚れた襟巻の襞襀(ひだ)の中から、朦朧(もうろう)と顕(あらわ)れて
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)