“溺器”の読み方と例文
読み方割合
しびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洗い清められた溺器(しびん)の肌には、古い陶物(やきもの)の厚ぼったい不器用な味がよく出ていた。愛撫に充ちた貞昌の眼は労わるようにその上を滑った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
ちょうど冬のことだったので、宿屋の主人(あるじ)は夜長の心遣いから、溺器(しびん)を室の片隅に持運んで来た。それは一風変った形をした陶器だったが、物の鑑定(めきき)にたけた貞昌の眼は、それを見遁さなかった。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)