“楤”の読み方と例文
読み方割合
たら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この五月の末ごろの或る温かい日、家のものたちと裏の山へ楤(たら)の芽をとりにいつて、つい氣もちがいいまま、二三時間山で過ごした。
近況 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
その他冬青木(もち)、椿、楢、櫨(はぜ)、楝(おうち)、椋(むく)、とべら、胡頽子(ぐみ)、臭木等多く、楤(たら)などの思ひがけないものも立ち混つてゐる。
沼津千本松原 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
楤(たら)の木の心から製した醨(もそろ)の酒は、その傍の酒瓮(みわ)の中で、薫(かん)ばしい香気を立ててまだ波々と揺(ゆら)いでいた。若者は片手で粟を摘(つま)むと、「卑弥呼。」と一言呟いた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)