“放(う)” の例文
「成程、これは拳銃の弾だ、それでは、お嬢さんの仰有る通り、何者か外からこの室を眼がけて拳銃を放(う)ったに相違ない。それでは一応、庭の方を……」
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
右舷側砲は連(つる)べ放(う)ちにうち出しぬ。三十二サンチ巨砲も艦を震わして鳴りぬ。後続の諸艦も一斉にうち出しぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「放(う)っちゃっておきよ。ゴリラなんか——、構わないでおけば帰っちまうさ」と甲高い声で云い放った。
青い風呂敷包 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
よつぴき引いて、ひようと放(う)ち、この世に住まふ翅無(はねなし)の
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
歯をくいしばりたる砲員は憤然として勢い猛(たけ)く連(つる)べ放(う)ちに打ち出(いだ)しぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
『放(う)っちゃっといてくれ。この儘にしておいて——』
妖影 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)