“戞(か)” の例文
その代り検事と課長は練習場で、球(ボール)を戞(か)ッ飛ばしに出ていった。ジュリアと千鳥とは、その間にクラブ館(ハウス)の奥にある噴泉浴(ふんせんよく)へ出かけた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
丑蔵は何か喚(わめ)いて跳びあがった。とたんに、熊楠の陣刀が戞(か)っと鳴った、鞘から噴いた白い光の下(もと)に、丑蔵の大きな体は紅殻樽をあけたようにころがった。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
礫(つぶて)のごとく身を躍らして、突如! 左膳をおそうと見せて一瞬に右転、たちまち周囲にひろがりかけていた助勢の一人を唐竹割り、武蔵太郎、柄もとふかく人血を喫(きっ)して、戞(か)ッ! と鳴った。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)