“忙々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いそがわしく33.3%
いそがはし16.7%
せかせか16.7%
せか/\16.7%
ばう/\16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渠(かれ)はこの惨憺(みじめ)さと溽熱(むしあつ)さとに面(おもて)を皺(しわ)めつつ、手荷物の鞄(かばん)の中(うち)より何やらん取出(とりいだ)して、忙々(いそがわしく)立去らむとしたりしが、たちまち左右を顧(かえりみ)て
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遂(つひ)に彼はこの苦(くるしみ)を両親に訴へしにやあらん、一日(あるひ)母と娘とは遽(にはか)に身支度して、忙々(いそがはし)く車に乗りて出でぬ。彼等は小(ちひさ)からぬ一個(ひとつ)の旅鞄(たびかばん)を携へたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
深川の高橋の近くにある吉五郎の家へ、何か、忙々(せかせか)した態度で、新見弥七郎が訪ねて来た。吉五郎に会うと、すぐ用談を切り出した。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三四間ゆくと彼は急に忙々(せか/\)と歩き出した。「何処へいつたのだ、彼女は。」さう呟(つぶや)きながら。
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
此処の顔も覗(のぞ)きたく、身は一つ心は千々に走せまはつて、匆々(そう/\)忙々(ばう/\)と茫然自失する折から人を躍(をど)り立たす様な奏楽(そうがく)の音起つて、舞踏室の戸は左右に開かれぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)