“強(シ)” の例文
庚申待ちの盗孕(タウヨウ)、泉北郡百舌鳥(モズ)村の暮から正月三日へかけての、百舌鳥精進のやうなのが此である。此は禁欲を強(シ)ふる仏道・儒教の影響があるのではないかと思ふ。
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さうして年々(トシドシ)頻繁に、氏神其外(ソノホカ)の神々を祭つてゐる。其度毎(ソノタビゴト)に、家の語部(カタリベ)大伴ノ語(カタリ)ノ造(ミヤツコ)の嫗(オムナ)たちを呼んで、之(コレ)に捉(ツカマ)へ処(ドコロ)もない昔代(ムカシヨ)の物語りをさせて、氏人(ウヂビト)に傾聴を強(シ)ひて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此石城(シキ)からしてついた名の、横佩墻内だと申しますとかで、せめて一ところだけは、と強(シ)ひてとり毀(コボ)たないとか申します。何分、帥(ソツ)の殿のお都入りまでは、何としても、此儘(コノママ)で置くので御座りませう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)