“動(ゆ)” の例文
発車の笛、寒き夕(ゆふべ)の潮風に響きて、汽車は「ガイ」と一と動(ゆ)りして進行を始めぬ、駅長は鞠躬如(きくきゆうぢよ)として窓外に平身低頭せり、去(さ)れど車中の客は元より一瞥(いちべつ)だも与へず
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「生意気ねえ。」とお節は笑つて、抱いて居る子供の身体(からだ)を動(ゆ)するやうにした。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
森林は、底土(ていど)の下(した)より動(ゆ)るぎ出で
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)