“与(よ)” の例文
旧字:與
明日(あした)の空模様も、まず、晴と見ながら、表方へ来ると、ちょうど、徒士目付(かちめつけ)の神崎(かんざき)与(よ)五郎(ろう)も、供廻りの用意を終って、御用部屋の大きな火鉢のそばで一ぷく喫(す)っていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところが講談では大高源吾が神崎(かんざき)与(よ)五郎(ろう)、国蔵(くにぞう)が馬食(うまくら)いの丑(うし)五郎(ろう)、場所も遠州浜松となっています
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
家賃は安いがそこは苦沙弥(くしゃみ)先生である。与(よ)っちゃんや次郎ちゃんなどと号する、いわゆるちゃん付きの連中と、薄っ片(ぺら)な垣一重を隔てて御隣り同志の親密なる交際は結んでおらぬ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当時一般世人から軽蔑されたスピリチュアリズムが、漸(ようや)く堅実なる地歩を、天下に占(し)むるに至ったことにつきてはモーゼスの功労が、どれ丈(だ)け与(よ)って力あるか測り知れないものがある。
「いますか……では、与(よ)の公(こう)が待っていますから、わたしはすぐ引っ返して——」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そらこれで可(よ)かろうって二円出して与(よ)こしたのだ。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「与(よ)の公(こう)、ほんとうかい、それ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)