“醇々”の読み方と例文
読み方割合
じゅんじゅん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちには新酒の蓋あけのころともなって秋の深さは刻々に胸底へ滲(にじ)んだ。倉一杯に溢(あふ)れる醇々(じゅんじゅん)たる酒の靄(もや)は、享(う)ければあわや潸々(さんさん)として滴(したた)らんばかりの味覚に充ち澱(よど)んでいた。
鬼涙村 (新字新仮名) / 牧野信一(著)
君は少しも顧慮(こりょ)する気色(けしき)も見えず醇々(じゅんじゅん)として頭の悪い事を説かれた。何でも去年とか一度卒倒して、しばらく田端辺(たばたへん)で休養していたので、今じゃ少しは好いようだとかいう話しであった。
長谷川君と余 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ともすると、その草雲にさえ、斬ってかかりそうな眼をしている十一名を前に並べて、彼は、醇々(じゅんじゅん)と説きだした。彼の王室を思うの熱情と、大義を説く懸河(けんが)の弁は、画家早雲ではなかった。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)