“遣瀬”の読み方と例文
読み方割合
やるせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いよいよ湧起(わきおこ)る妄想の遣瀬(やるせ)なさに、君江は軽く瞼(まぶた)を閉じ、われとわが胸を腕の力かぎり抱きしめながら深い息をついて身もだえした。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
遣瀬(やるせ)の無い焦燥が全身を駈巡って、心臓が熱く激しく急速度の動悸を打出して来る。同時に頭部が沸(たぎ)って来る。続いて眩暈が来る。
彼を思ひ是を思ふに、身一つに降(ふ)りかゝる憂(う)き事の露しげき今日(けふ)此ごろ、瀧口三衣(え)の袖を絞りかね、法體(ほつたい)の今更(いまさら)遣瀬(やるせ)なきぞいぢらしき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)