“近(ち)” の例文
美妙(びみょう)の音楽の音が響いて来て、初めは何でも遠くの方に聞こえたと思うと漸々(だんだん)近(ち)かく、しまいには何でも池の中から湧き出て来るように思われた。
稚子ヶ淵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
飛んだ冤罪(えんざい)を蒙(こうむ)ったものだ。こいつは滅多(めった)に近(ち)か寄(よ)れないと三毛子にはとうとう逢わずに帰った。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それからと申すものは毎月の収入を殆(ほと)んど半分近(ち)かく高利貸の方へ取られる始末
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)