“諾(はい)” の例文
僕とは一体何だろう。自己の意志(Free-Will)を持たないもの、換言すれば主君の命令を絶対に遵奉(じゅんぽう)すべきものこれである、右せよ、諾(はい)。左向け、諾(はい)。僕(しもべ)の理想はこれだ。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それから私を貰い切って遣るから来い、諾(はい)といって来ただけの事だから、旦那が殺されたって、敵を討つ程の義理もないじゃアないか、表向披露(ひろめ)をした女房というでもなし、いわば妾も同様だから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かくの如く何もかも主人まかせで少しの意志些(いささか)の自由をも有せないものが僕(しもべ)である。無論今日ではこの種の奴隷はいない。がしかし少しはいる。睡(ねむ)くても主人が手を拍(う)てば諾(はい)といって立たねばならぬ。
イエスキリストの友誼 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)