“抉(く)” の例文
最も多いのが眼の球を抉(く)り抜かれた乞食、それから耳剃(みみそり)の刑と鼻剃(はなそり)の刑、これらは姦夫(かんぷ)姦婦(かんぷ)がやられるので、良人(おっと)が見付けて訴えるとその男と女がそういう刑に遇うことがある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
ずらっとならべた薬種びんの下の調剤卓の前に、もたれのない抉(く)り抜(ぬ)きの事務椅子(じむいす)に腰かけて、黒い事務マントを羽織った悒鬱(ゆううつ)そうな小柄な若い男が、一心に小形の書物に読みふけっている。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
やがて、孫が頸を抉(く)つた外出服に着かへて出て來たのを見ると、彼女は彼が立派になつたのに驚かされた。黒い髭は、水兵達の間のその年の流行に從つて、理髮師の手でさき尖りに刈られてあつた。
両の眼玉は抉(く)り取られてしまった。
眼球を抉(く)り抜いて 取ってしまう刑、手首を切断する刑。それもじきに切断しない。この両方の手首を紐で括(くく)って、およそ半日程子供が寄って上げたり下げたりして引っ張って居るです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)