“愛(う)” の例文
思わず釣りこまれてどもった与吉はッとして眼をあげたとたん、大柄な殿様の顔が、愛(う)いやつとでも言うようにニッコリ一笑したのを見た。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
秀吉「汝は、京に上せ磔(はりつけ)にかけんと思いしが、わが面前に壮語して主家を恥しめざるは、愛(う)い奴かな」
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
『なんてお前は愛(う)い奴だ、コマリンスクのお百姓!』という有名な唄をうたい出したりしたものだ。
「のろま——中納言様は、のろまは愛(う)い奴じゃと仰せになりました」
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あまっちょのねこめも愛(う)いやつじゃ。サテ
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
「愛(う)い奴。あははは」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『北風』だの、『愛(う)い奴』だの『褒美』だの、『見張り』だのと……。
「愛(う)い君。ははは」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)