“家(へ)” の例文
「お家(へ)はん、お出でやす。」と、男女の雇人中の古參なものは口々に言つて、一時「氣を付けツ」といつたやうな姿勢をした。
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「幾許(ここだ)」という副詞も注意すべきもので、集中、「神柄(かむから)か幾許(ここだ)尊き」(巻二・二二〇)「妹が家(へ)に雪かも降ると見るまでに幾許(ここだ)もまがふ梅の花かも」(巻五・八四四)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「よきら家(へ)の甘藷(さつま)うめえか」
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「お家(へ)はん、お出でやす。」と、男女の雇人中の古参なものは口々に言つて、一時「気を付けツ」といつたやうな姿勢をした。
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)
「お家(へ)はん、西さんの旦那がお越しだすで。」と、晩(おそ)くなつてから廣場を掃いてゐた下男の治郎作(ぢろさく)が言つた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「待つてまツせ。……お家(うち)でお家(へ)はん(女房の事)が、……鐵漿(かね)附けて。……」
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「さうだすのや、淺川のだなはんのお越しなはつてるのは知つてましたけんど、うツかりして御挨拶もしまへなんだんや。……お光つあん、お家(へ)はん、……奧さん……あんたから謝罪(あやま)つとくなはれ、だなはんに。……」
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)