“啼出”の読み方と例文
読み方割合
なきだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あなたの二階の硝子窓(がらすまど)おのずから明るくなれば、青簾(あおすだれ)の波紋(なみ)うつ朝風に虫籠ゆらぎて、思い出したるように啼出(なきだ)す蟋蟀(きりぎりす)の一声、いずれも凉し。
銀座の朝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
蟋蟀(こおろぎ)などの啼出(なきだ)した田圃側(たんぼわき)、それから柴車だの草刈男だのの通る淋(さび)しい林の中などを思出していた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
仔犬なんかだと、別れたお母さんの臭いでもするんだろう。クンクン啼出(なきだ)す事もあるが決して出て行こうとしないから安心だ。電車に乗っても発覚しない事が実験済みなんだから平気なもんだよ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)