“哮(た)” の例文
すると、グレプニツキーは、相手の顔をじっとみつめていたが、見る見る絶望の表情ものすごく、胸をかきむしって、咆(ほ)え哮(た)けるような声を出した。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
続いて足を払はれし馬十は、歯を剥き眼を怒らして床上に打ち倒ふれつ。振り上ぐるわが刀を見上げつゝ吠え哮(た)けるやう。おのれ横道者。おぼえ居れ。奈美女は最初よりわが物なり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
真斎は蟇(がま)みたいに両肱(ひじ)を立てて半身を乗り出し、哮(た)けるような声を出した。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)