“刮(む)” の例文
彼の巨(おお)きい真赤な顔は、何処(どこ)にも偽(いつわ)りの影がないように、真面目に緊張していた。彼は大きい眼を刮(む)きながら、瑠璃子の顔を、じっと見詰めていた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「餓鬼等何を見るんでえ。」と三吉眼(まなこ)を刮(む)きて疾呼(しっこ)すれば、わいわいと鯨波(とき)を揚げて蜘蛛(くも)の子の散るがごとし。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は大きい眼を刮(む)きながら、瑠璃子の顔を、ぢつと見詰めてゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
そういって、大きな目を刮(む)いて、一座を睨(ね)め回した。
仇討禁止令 (新字新仮名) / 菊池寛(著)