“何(い)” の例文
代助は学校を卒業する前から、梅子の御蔭(おかげ)で写真実物色々な細君の候補者に接した。けれども、何(い)ずれも不合格者ばかりであった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
キヨメをエタと云ふは何(い)かなる詞ぞ。穢多。根本は餌取と云ふべき歟。餌と云ふはしゝむら鷹の餌を云ふなるべし、其れを取る物を云ふなり。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
致し度と申しければ憑司は傳吉が此村に居る時は何かに面伏(おもぶせ)なるゆゑ是幸ひと早速承知(しようち)なしたるに傳吉は立歸り少しの田地は人に預け夫婦諸共に野尻(のじり)へ引移りしかば與惣次(よそうじ)も老人故家内の世話は傳吉夫婦に任(まか)せけるに傳吉は正直實義の男なれば何(い)づれも深切(しんせつ)に取扱ひ殊(こと)にお專は發明ゆゑ與惣次も安堵(あんど)なし茲(こゝ)に二三年を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
けれども、何(い)づれも不合格者ばかりであつた。始めのうちは体裁の好(い)い逃(にげ)口上で断わつてゐたが、二年程前からは、急に図迂(づう)々々しくなつて、屹度相手にけちを付ける。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)