『蛾(が)』
二十歳前後のメリヤスの半シヤツの上に毛糸の胴巻をした若衆がよろよろと立ちあがつて、片手を打ち振るやうにして、 「これから、浪花節をやりまアす、皆さん聞いておくんなさい、」 そして隣のテーブルへ行つて、其所に置いてあつた白い扇を取つて、テーブ …
題名が同じ作品
蛾 (新字新仮名)/ 室生犀星 (著)